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まくら語源
世の中の人はみんな枕を使って寝ているものなんでしょうか。
世界中に枕というモノが存在し枕という語彙があり、それぞれの言葉で「頭を置くところ」、「頭を置くもの」という意味を持つ語で作られた場合が多く、日本語の枕は『古事記』にも登場する古い言葉。語源には頭を休めるところ「アタマクラ」が転じてマクラとなった諸説があるんだとか。
魂=タマを置くところ、休めるところ=蔵 タマクラが転じてマクラって語になったということみたい。
また英語のピローはラテン語のプルウィヌスから派生した語でその意味するところはクッション。ドイツ語、デンマーク語、オランダ語、ノルウェー語で枕を表す意味はすべて「頭のクッション」。スペイン語で枕を表すアルモハダはアラビア語起源で、直訳するとクッション。
枕にあたる英語にはボルスターという語もある(車のシートなんかで使われています)。語源はゲルマン語の膨らむという意味。支えるとか強化するという訳。円筒形の長枕のこと。ボルスターと同じものをフランス語ではトラベルサンと呼びます。ボルスター同様ベッドの横に置かれる形態から派生した語。
アフリカのサハラ砂漠以南に暮らす遊牧民の多くは木製の枕を使っているみたい。エチオピアの西南部ではボルコットと呼ばれていたり、ケニア北部ではエキチョロンとか呼ばれるこれらの「木製枕」をあらわす単語は椅子という意味にも使われるよう。
大昔から就寝時には、どの国でも枕のような存在を使っているんです。寝た時に重たい頭が体への負担がない姿勢をとるには、首の間にできる空間を埋められる枕のようなものがやはり必要なんですね。
「睡眠文化を学ぶ人のために」より
過去記事:眠気と不眠